目次
アパートで民泊を行うとは?
アパートでの民泊のメリット
アパートで民泊を行うメリットとしては大きく分けて2つあります。
まずその収益性。民泊であれば、アパートを本来住居として利用する際に嫌厭されがちな事故物件でも利用ができ、さらには収益源とすることまでできます。
また開業するための初期費用が少なく済むのもメリットの1つです。消防設備の取り付けも元からされていることがほとんどで、取付の費用を抑えられるほか、簡易的な部屋の作りであることが多く内装工事の必要がありません。
アパートの異質であれば大人数での利用をされることが少ないため、家具類も必要最低限のものを揃えておくだけで十分な場合が多く、家具を揃えるための費用も抑えられるのは開業までの負担を減らすことができます。
アパート1棟貸しの場合
アパートでの民泊には、『1棟まるまる貸し出し』と『1室だけ貸し出し』の2パターンに大きく分けられます。ここではまず『1棟まるまる貸し出す』場合についてお話していきます。
1棟そのまま民泊として貸し出すメリットは2つ。まず近隣トラブルになりにくいこと。1室のみの貸し出しの場合には、どうしても隣接する部屋に住む、一般の住居として使っている方との騒音トラブルが起こってしまう可能性が否めません。こういったトラブルのもとを元から立つことで利用者も安心して滞在をすることができると言ったメリットがあります。
次に1部屋貸しをするよりも大人数での利用も可能なことが挙げられます。民泊は宿泊施設の中でもホテルよりも費用を抑えることができ、その安さからアパートの民泊を使う方のほとんどは外国人観光客です。そんな外国人観光客の中には団体でいらしている方もいらっしゃいます。そこで1棟貸しをして大人数での利用を可能にすることで団体客の集客にもつなげることができます。団体での利用になることでオーナーとしても管理がしやすくなるほか、まとまった収益を得やすくなります。
とは言えなかなか1棟まるまるを借りる、購入するのは容易ではなく、それなりの初期費用が掛かってきてしまうことも考えられるため注意が必要です。
ワンルームを貸す場合
対して、マンションの1室のみを貸し出す場合は限られたスペースでの運営になるため、初期費用を各段に抑えられるだけでなく、借りやすいといったメリットがあります。そのため開業までスムーズに行うことができ、早めの民泊開業を行いたい方には適していると言えるでしょう。とは言え近隣トラブルや、アパートの大家さんから民泊の運営許可が下りないといったことも危惧されます。新しく民泊を始めるためにアパートを借りようと考えている方は、転貸しの許可が出ているアパートを借りるようにしましょう。
アパートで民泊を行う際の注意点
民泊営業が可能な物件か知ろう
少し触れましたが、アパートで民泊を行う際に最も気を付けたいのが『物件の民泊利用が可能か』という点です。
アパートのように大家さんから借りている物件を第三者に貸し出すことは転貸し行為となり、無断での転貸しは禁止されています。万が一、転貸しが判明した場合には、退去せざるを得なくなる場合もあるため注意が必要です。
また、大家さんからの許可が下りたとしても別途で届け出などが必要となってきます。立地によってはそもそもの民泊の運営が認められていないと言った場合もあるため予めのチェックは怠らないようにしましょう。
近隣トラブルには要注意
民泊の開業が認められて、次に注意したいのが近隣トラブルの問題。
近隣トラブルでは騒音問題だけでなく、ゴミの出し方についても問題視されることがしばしばあります。特に外国人観光客の方の場合には、民泊近辺の深夜の出歩きや、夜に部屋でちょっとしたパーティー気分になってしまうこともあり、最悪の場合警察に通報されてしまうなんてこともないとは言い切れません。そういったことを未然に防止するためにもゲストにトラブル防止のための理解をしてもらうことが重要です。とはいえ立ちはだかるのは言語の壁。予め外国語表記で注意事項を記したマニュアルを用意しておくなどの対策をしておくようにしましょう。
加えて、セキュリティに関しても問題視されることが多くなっています。近隣に住まわれている方にとっては見ず知らずの人が自宅近辺にいることは防犯面で大きな懸念点となりかねません。近隣住民にも民泊を行う旨の説明を行うほか、良好な関係を築くことが民泊を長く続けるうえで重要なポイントです。
民泊を行うための法律とは?
先ほど民泊を行うためにはオーナーからの許可だけでなく、届け出も必要と記載しました。
民泊を行うために必要となってくる届け出は何種類かありますが、どれを選ぶかによって民泊の営業形態も異なってきます。
民泊に対する法律としては『旅館業法』『民泊新法』『特区民泊』の3種類があります。
『旅館業法』では一般的なホテルなどにも適用される宿泊施設を営業するための法律です。民泊はその中でも『簡易宿泊営業』の該当する場合が多いです。
年間の営業日数に制限がなく、宿泊の日数に制限もないことがメリットとして挙げられますが、許可が降りるまでに必要な工数が多く、フロントの設置義務や非常用照明の設置義務が生じるため他の2つと比較して難易度の高いものになっています。また、住宅専用地域として定められている場所では簡易宿泊営業が認められていないため、アパートでの民泊の開業を視野に入れるとなると厳しくなってしまうかもしれません。ただ、アパートとしての面だけでなく、レンタルスペースとしても兼用するいわゆる時間貸しとしての使い方もできることがポイントとなっています。
『民泊新法(住宅宿泊事業法)』は民泊に特化した比較的新しい法律です。その名の通り、住居用として作られた物件での民泊営業に適用されます。そのためフロントなどの設置義務がなく、前者に比べて許可の難易度も低く、最低宿泊日数の定めもないのが利点ですが、年間での営業が180日以内と定められているため、継続的な収入源となると言えないのが難点です。また、レンタルスペースなど住居以外の用途として使うことも難しいですが、180日を過ぎた場合にはマンスリーマンションやウィークリーマンションのような住宅としての用途で貸し出すことで収益を得ることも可能となっているため検討してみるのが良いでしょう。
『特区民泊』は外国人観光客を増やすことを目的として設けられた法の1つです。対象となる地域は定められているものの、営業日数に定めもなく、フロントの設置義務などもないため、3つの中では比較的簡単に民泊を開業することができます。しかし、最低宿泊日数は2泊3日以上と定められており、運営できる場所に関してもかなり定められているため対象エリア外での運営を考えている方は元より使えないものとなってしまうため注意が必要です。
アパートでの民泊を魅力的なものにするために
まずはターゲットを知ろう
民泊を長く続けていくためにも必要となるのがターゲットの選定です。
外国人観光客はもちろん日本人観光客からも注目を集めつつある民泊だからこそ、ターゲットにあった民泊にすることが求められます。
例えば大人数でのゲストをターゲットにしたいのであればアパートの1室で全員を迎えることは確実にできませんし、家族連れもアパートでの民泊利用は窮屈になってしまって難しいでしょう。また、観光地が近くにあるなどの理由からターゲットの車の利用が想定される場合には、駐車場の提携があるなどの配慮が合っても良いでしょう。
逆にビジネス利用として出張のために使う方を想定する場合には、宿泊料金をなるべく低く設定して、必要最低限の家具だけで十分でしょう。外国人観光客をターゲットにするのであれば、近隣トラブルを避けるための説明書きほか、日本の暮らしを感じさせられるような布団を用意したり、机をあえてちゃぶ台にしてみたりなどの工夫があっても良いでしょう。
主に内装デザインの面にはなりますが、ターゲットに適した内装デザインを行うようにしましょう。
内装のコツ
アパートでの民泊を成功させるためには、内装デザインが重要となってきます。
まず、清掃や手入れのしやすさを考慮することが大切です。例えば、床材には掃除がしやすいフローリングやタイルを選びましょう。カーペットは汚れが目立ちやすいため、避けたほうが無難です。また、家具やインテリアは、耐久性があり、汚れがつきにくい素材を選ぶと良いでしょう。例えば、布製品のソファ―などは汚れが落としにくいため、素材を別のものにする、もしくは汚れの目立ちにくい色のものを選ぶなどの工夫をしましょう。
部屋全体のデザインにおいては、ターゲットを選ばないシンプルでありながらもおしゃれな空間を目指しましょう。色使いは落ち着いたトーンを基調にし、統一感を持たせるようにするのが良いです。ターゲットを明確に絞り、例えば外国人観光客をターゲットにする場合には日本の文化を感じさせるような家具を取り入れるほか、日本らしいインテリアである掛け軸を飾ったりしても良いかもしれません。
アパートでの必要な家具については、基本的なもので十分なことが多いです。ベッド乃至布団、椅子、ダイニングテーブルなどの必需品に加え、収納スペースもあると便利です。また、民泊ならではの備え付けのキッチンには基本的な調理器具や食器を揃えておくと、ゲストが自炊を楽しむことができます。
アメニティでおすすめなもの
アパートでの民泊を成功させるためには、ゲストが快適に過ごせるようにアメニティを充実させることが重要です。また、Wi-Fi環境も整えておくと、旅行中でも仕事や調べ物がスムーズに行えます。
キッチンには、電気ケトルやコーヒーメーカーを用意すると、朝食や軽食を簡単に準備できるのでゲストに喜ばれます。さらに、電子レンジやトースターもあると便利です。これらの家電は、短期滞在でも自炊を楽しむゲストにとって大変役立ちます。
アメニティと言っても最も想像しやすいバスルームのアメニティには、シャンプー、コンディショナー、ボディソープの基本セットを揃えましょう。加えて、ドライヤーも必需品です。タオルやバスマットも清潔なものを複数用意しておくと良いでしょう。
さらに、地域の観光情報やおすすめのレストランを紹介するガイドブックを用意すると、ゲストの滞在がさらに充実したものになります。外国人観光客は特に地元の観光場所についてわからない方も多いため、地域により関心を持ってもらうためにもこういったサービスは喜ばれるでしょう。
開業後についても考えておくことが大切
民泊を開業する前から運営方針について考えておくことが必要です。
特に重要となるのが民泊の清潔感を維持することです。特にアパートでの民泊は空間が限られている分、汚れなどが目につきやすくゲストも気づきやすいため、常に清潔感を持った空間を維持できるようにしましょう。また、アパート内の破損汚損などをいち早く見つけ対処することも重要です。理想としてはゲストの退出後にすぐに清掃を行うことですが、副業などで行われている方はなかなかそうはいかないですよね。
そういった場合におすすめなのが民泊の清掃代行業者への依頼です。時間の関係でなかなかすぐに行えない民泊清掃も清掃代行業者に依頼することで柔軟な対応を可能とし、かつプロの技術で清潔感を保つことができます。
民泊を長く続けたいけれど、なかなか清掃に手が回らないことに悩まれている方は清掃代行業者への依頼を検討しても良いかもしれません。
まとめ
アパートでの民泊のメリットは、収益性と初期費用の低さが挙げられ、比較的手軽に始められることがメリットです。
アパートでの民泊を行う際は、物件の民泊利用可否を確認し、近隣トラブルへの対策を怠らないようにしましょう。良い民泊を長く続けるためには、ターゲットを明確にして内装や家具を選定し、ゲストに快適な滞在を提供することが重要です。
また、開業の際には運営についても検討したうえで、清潔感の維持や清掃には注意が必要です。オーナー自身の清掃に手が回るか不安な場合には清掃代行業者への依頼を検討するのも良いでしょう。
東京・神奈川で民泊清掃代行業者をお探しの場合は、ぜひ1度クリーンビーまでお問い合わせください。